モールドのVパッキン

『モールドのVパッキン』の見積り依頼がありました。ところでモールドって何?とのご質問です。
業界ではモールドという言葉だけで布入りゴムのVパッキンを指すという了解があるようです。モールド(mold)という英語は型という意味で、別に布入りという意味はありません。それなのに何故布入りという意味が含意されているのか謎です。
モールドパッキンという言葉はJIS B 0116で定義されているそうです。 成形パッキン『型を用いて、成形加工により作られたパッキンの総称。』
モールドパッキン『成形パッキンの一種で、モールドして作られたパッキンの総称。』 『~の一種で』という言葉があるということは成形パッキンの方が広い概念のようですが、型を用いて、というのと、モールドして、というので何が違うのかさっぱりわかりません。
いずれにせよここでの言葉の定義においてはモールドパッキンに布入りゴムという含意はありません。何故業界ではモールドパッキンというと布入りゴムのことを指すのでしょうね。恐らく私が不勉強で理解できないだけなのでしょうけれど。 一応布入りゴムであること、必要であれば布無しのゴムもあることを明記して見積りさせていただきました。

ゴムのVパッキン

お客様がゴムのVパッキンの実物をお持ちになりました。成型ものです。油圧プレスの修理で同じものが必要なのだそうです。VPF(布入りVパッキン)の寸法なのですが、布ははいっていません。用途的に布入りでも構わないということでしたが、調べてみると在庫がなく、納期が2週間ほどかかるということでした。とても待てません。4日ほどかかってよければ同じ寸法の革パッキンを製作するというご提案をしまして了承いただきました。お値段も少し安いくらいでできました。誠に遺憾ながらその時は工場もヒマで2日で出来てしまいました。
あとでよく考えるとゴム切削で製作することもできましたが、この場合は革の方がよかったと思います。

EPゴムの角ヒモ

EPの角ヒモ、6□を20mとのお引き合いをいただきました。規格品の在庫としてEPの角ヒモはありません。押し出しで作ることができますが、納期は2週間ほどかかります。ロットが少ないと費用も割高になります。
6ミリ角であればゴム板から切断することによって角ヒモを作ることができます。この場合1本最長10メートルまでしかできません。今回は10M2本でもよいということだったのでゴム板から切断し、数日で納入いたしました。押し出しで作るよりは早く安くできました。

木型による抜き加工

厚さ3ミリの軟質ネオプレンゴムパッキン2点の見積り依頼を頂きました。額縁形状で小さい機械用部品のようです。数量が4ケと20ケ。カッティグプロッタでやるか木型製作でやるか少々悩みました。細かい部分はプロッタではできないので手加工ですることになります。それよりは木型を作ってしまった方が寸法的に安定したものができます。しかし4ケの方は木型代がでません。木型を作っても20ケ程度では総額で安くはならないので、今回は両方カッティグプロッタでの作業を前提に見積りを致しました。
同じものが2度3度と繰り返しご注文いただけるようであれば木型を作った方が割安になります。

樹脂製のU型パッキン

お客様が樹脂製白色半透明のU型パッキンのようなものをお持ちになりました。薄い金属で内側に補強してあります。恐らくトレルボルグ・シーリング・ソリューションズ(Trelleborg Sealing Solutions)(旧ブサークアンドシャンバン(Busak+Shamban))のバリシールであろうと目算をつけました。カタログのコピーを差し上げてご検討いただき、番号を指定していただいてご注文をいただきました。

高温条件下で使用可能なジョイントシート

高温(350度~400度)で使えるジョイントシートがないか、とご相談がありました。恐らく従来アスベストのジョイントシートを使用されていたのでしょう。アスベストが使用されなくなり、それよりも値段が高くて性能が悪いノンアスベストジョイントシートを使うしかありません。通常よく使われるノンアスベストジョイントシートとしてはバルカーのV6500,V6502,GE200,GF300,VF30,VF35E,ニチアスではT1995,T1993,T1120あたりですが、このうち400度まで持つことになっているのはVF30,VF35Eだけです。この2つは厚さが1.6と3.0しかありませんし、納期もかかりますし標準的なV6500、T1995あたりと比べても加工は大変ですし、使い勝手がよくありません。しかしとりあえず当面はこれをお勧めするしかなさそうです。あるいはうずまきガスケットのような金属系のものですね。
いろいろ種類がありますが、例えばニチアスのボルテックスガスケットT1806-GHシリーズであれば600度まで持ちます。5Kは規格品にありませんが、受注生産は可能です。
厚さは4.5tが標準ですが3.2tを特注で作ることはできます。これで従来アスベストジョイントシートを使っていた場所に使う例はあります。特注でも一週間から10日程度程度でできます。

もし排気管などであれば織布にゴムコンパウンドを塗布したマンホールガスケット系の材料を使うことができるかもしれません。T1400など。このガスケットは気密性が充分ではありませんので多少の漏れが許容できる場所にしか使えません。

まだ国内であまり使われていないようですが、サーミキュライトという輸入物のシートもあります。摂氏451度までもつということで、試してみる価値はあると思います。

http://www.thermiculite.com/pro_therm_715.html

アスベストジョイントシート代替品の選定事例

お客様から相談がありました。V1500からV6500に変更したガスケットについてトラブルが発生したそうです。V6500が短期間で溶けてしまうそうです。温度圧力をお聞きしてニチアス・日本バルカーに問い合わせてみました。一応流体は水蒸気ということでした。 日本バルカー(の代理店)の見解:GF300推奨 V6502ではダメ。
ニチアス(の代理店)の見解:T1120 1.5推奨 2tはダメ。
『流体については水蒸気とのことだが、V6500が硬化するということはあっても溶けるというのは考えにくく、実際には水蒸気ではなくなんらかの有機溶剤でははないのか。
もし流体が有機溶剤ならもしかしたらT9000LCなどテフロン系の材料を使う必要があるかもしれない。』 GF300とT1120では全然お値段が違います。弊社販売価格でざっと6倍くらいでしょうか。できれば安いほうにしたいということでとりあえずT1120のサンプルを製作して試していただきました。
どうやら使えそうだということで今後T1120を使用していくことになりそうです。
どれだけの期間使用できるのか、未知数ですし、本当はどちらがよいのかは今のところわかりません。
T1120で使えるのであればV6502でも使えそうな気もします。日本バルカーの方が慎重な返事をしたということかもしれません。

メタルラバー

メタルラバーのお引き合いがありました。食品工業用のゴムです。金属を含むゴムで、金属探知機で探知が可能なため、食品工業の生産ラインの異物混入防止に力を発揮します。しかしながら現状ではまだあまり実績がなく、一部のOリング形状での提供しかできません。今回のお引き合いはフランジ用ゴムパッキンとチューブ成型だったので対応できませんでした。

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