ゴムの種類や加工方法【1個から製作可能です】

2023/03/17



「ゴム」と聞くと、さまざまな製品が思い浮かぶでしょう。タイヤ、ゴム製品、シーリング、ゴムホースなど、日常生活の中で様々な場面で使用されています。
今回はそのゴムについて、種類や加工方法を解説していきます。
また、創業90年の「東京機革」が提供する、1個から製作可能なゴム加工サービスについてもご紹介します。

 

ゴムにはどのような種類がある?



 

ゴムは天然ゴムと合成ゴムに分けられます。ガスケットやパッキン、その他の工業用部品には、一般的に合成ゴムが使われます。
よく加工を依頼される代表的な合成ゴムとして挙げられるのが、以下5つです。

 
  • クロロプレンゴム

  • ニトリルゴム

  • EPゴム

  • ウレタンゴム

  • シリコンゴム

  • フッ素ゴム

 

クロロプレンゴム

クロロプレンゴムは、NBR、EPなどとともに代表的な合成ゴムの1つで、耐熱性、耐油性、機械的強度、耐候性、耐薬品性などにバランスよく優れ、汎用品として一般に広く使用されているゴムです。
商品名のネオプレンが有名で、ネオブレンのことをクロロプレンゴムの一般名称として使われることも少なくありません。

 

ニトリルゴム

ニトリルゴム(NBR)は、自動車部品や機械部品などによく使用されるゴムです。
NBRは(Nitrile butadiene rubber)(ニトリル・ブタジエン・ラバー) の略称です。NBRも代表的な合成ゴムの1つで、主に耐油性が求められる場面で使用されます。
商品名のハイカー、ブナN(Buna N)も有名で古い図面にはこの表記が使われていることもあります。

 

EPゴム

EPゴムは、エチレンとプロピレンを主原料とした耐候性に優れたゴムで、自動車部品、建設機械部品、医療器具などでよく使用されています。
EPゴムはEthylene Propylene Rubber(エチレンプロピレンゴム)の略です。

 

ウレタンゴム

ウレタンゴムは、ポリウレタン樹脂を加工したゴムで、機械強度、耐摩耗性に優れているため、ローラーやクッション、強度が必要とされる機械部品などに使用されています。
ウレタンゴムには、エーテル系とエステル系の2種類があり、一般的にはエーテル系がよく使用されています。

 

シリコンゴム

シリコンゴムは、耐熱性や耐薬品性に優れ、食品機械用途にもよく使用されてます。
板材として出回っているものは他のゴムに比べても比較的やわらかく半透明の50度品と、不透明でグレーの70度品の2種類です。
どうしても必要な場合は、少量からの製作で30度品などを用いる場合もあります。

 

フッ素ゴム

フッ素ゴムは、高価ですが耐熱性や耐薬品性に優れたゴムです。
耐炎性や耐オゾン性、耐候性も優れていて、オイルシール、シャフトシール、燃料ホース、ダイヤフラムなどの部品として、半導体製造装置、自動車、医療、食品関連のほか、住宅設備にも活用されています。

 

ゴムにはどのような加工方法がある?

ゴムは、さまざまな形状に加工できます。主な加工方法を以下に紹介します。

 
  • 抜き加工

  • 裁断加工

  • 機械加工(切削)

  • 押し出し

  • プレス成形

  • 巻き蒸し

  • ライニング

  • スリッター加工

  • 手加工

 

抜き加工

抜き加工は、薄手のゴム板を鉄型や木型で打ち抜いて形状を作る方法です。
ドーナツ型や円盤形状はもちろん、多少複雑な形であっても2次元の形状であれば、最初に抜き加工を検討することになります。
対応する厚みはおおよそ3mmくらいまでですが、形状によっては5~6mmや、8mmの形状を抜くこともあります。

 

裁断加工

裁断加工は、シャーリングや裁断機とタガネで裁断して形状を作る方法です。

 

機械加工(切削)

機械加工は、工作機械を使って切り出す方法です。
厚さがある程度厚く、抜き加工での製作が適当でない場合や、3次元の加工がある場合に適した加工方法です。
製品1個の値段だけを比べると高くなりますが、プレス成形のように型代を必要としないので、数量が少ないときはトータルで見るとコストが有利になります。複雑な形状でなければ比較的短納期で対応可能です。

 

押し出し

押し出しは、口金(穴の空いた金属片)を通して、ところてんのようなイメージで押し出すことによって形状を作る方法です。
丸や四角などさまざまな断面形状を押し出して形成できます。

 

プレス成形

プレス成形は、ゴムを金型に挟んでプレス機で成形する方法です。
型代は高いものの、製品単価を安くできるので、数量ロットが多い場合に向いています。
また、安定した寸法の製品を作りたい場合、寸法精度を高くしたい場合にも活用できる方法です。
比較的単純な形状で手のひらにのるくらいの大きさのものでも、プレスの金型代は数万円から数十万円します。

 

巻き蒸し

巻き蒸しは、マントルと呼ばれる金属の芯棒に生ゴムを巻き、外側に布を巻き付けて蒸気で加硫する方法です。
機械加工では不可能な500L程度の肉厚の薄いパイプを作る際に用いられます。

 

ライニング

ライニングは、金属のロールなどに生ゴムを貼り付けて加硫し、外側を仕上げる加工方法です。
芯のロールにサンドブラストしてゴムを巻いて仕上げ加工するという3段階の工程を必要とするので、納期は長めになります。

 

スリッター加工

スリッター加工は、ゴムシートを細かく切り分ける方法です。
ゴム板を一定の幅で長くカットするときに使用します。

 

手加工

手加工は、職人が手作業でゴムを成形する方法です。
数量が少なくコスト的に木型を製作できない場合、加工用の機械に入らないような大きな寸法の場合、あるいは木型で抜くには厚すぎる場合などに、手加工での製作を選択します。

 

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昭和8年創業、加工のプロである株式会社東京機革では、さまざまゴム材料を多様な加工方法を用いて、お客様のご要望にあわせた形状を実現いたします。
たとえば、以下のような加工事例があります。



 

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